研修・イベント

研修

実施報告

2019年度「男女共同参画推進フォーラム」

開催期間:2019年8月29日(木)~31日(土) / 定員:1,000名

開催場所:国立女性教育会館


事業内容

女性活躍推進、女性のキャリア形成支援、ワーク・ライフ・バランス等の課題の解決に資するための研修を実施するとともに、関係機関・団体等の相互交流の促進を支援。

特別講演「日本国憲法に女性の権利を ~母ベアテ・シロタ・ゴードンの願い~」講師 ニコール・A・ゴードンさんよりメッセージをいただきました。(2019.9.2)
英語版概要は以下のリンクからご覧いただけます(Go to English Page for more details)
お知らせ

【宿泊申し込みを締め切りました】
宿泊をご希望の場合は、近隣の宿泊施設を御利用ください。
*フォーラム当日の宿泊申込はできません。

宿泊されない方は、申込なしでご参加いただけます。当日そのままご来館ください。

【以下のワークショップについて、運営団体の都合により辞退となりました】

<ワークショップ>
・W5 源氏物語に学ぶ男女共同参画式部の思いこそ原点(源リウ会)
・W32 女性の起業や生き方を変革する!あらたなファンを作るブログのはじめ方(ファンタスティックスパイラル)
・W33 「女性の自立について」(ぬくもりアルバム工房MOKO)

<ポスター展示>
・P7 男女共同参画防災カルタ(くらよし男女共同参画推進スタッフ会)

1.趣 旨

男女共同参画を推進する行政担当者、女性団体やNPOのリーダー及び大学や企業において組織内のダイバーシティや女性の活躍を推進する担当者等が一堂に会し、課題の共有と課題解決のための方策を探る研修を実施します。同時に、組織分野を越え、連携・協働して男女共同参画を推進するためのネットワーク形成を図ります。

2.テーマ

つなぐ、あらたな明日へ ~女性も男性もともに暮らしやすい社会を創る~

3.日 程

2019年8月29日(木)~8月31日(土)

4.主催及び会場

独立行政法人国立女性教育会館

5.参加者

男女共同参画に関心のある方(行政、企業、大学、NPO等の組織において男女共同参画の推進に携わる方及び女性団体、女性/男女共同参画センター職員を含む) 1,000名

6.内 容

【第1日】8月29日(木)
(1)開会 主催者あいさつ                      13:00~13:15

(2)特別講演・トークセッション                  13:15~15:00
「日本国憲法に女性の権利を ~母ベアテ・シロタ・ゴードンの願い~」    
日本国憲法の草案作成の際、社会保障や男女平等の理念を条文に入れることに尽力したベアテ・シロタ・ゴードン。彼女の粘り強い活動によって日本女性が社会に参画する戦後の第一歩が築かれたと言われています。日本国憲法草案に込めた思いやその後の日本との関わりについて、ベアテさんの娘であり法学者でもあるニコール・A・ゴードンさんにご講演いただきます。その後のトークセッションでは、憲法がご専門でベアテさんの活動を熟知する辻村みよ子さんを交え、日本においてベアテさんが果たした役割と歴史的意義について振り返りながら、今日の男女共同参画推進の課題についても考えていきます。
講師:ニコール・A・ゴードン 
          ニューヨーク市立大学バルーク校特別修士課程学部長/
          弁護士/ベアテ・シロタ・ゴードンの長女
   辻村みよ子  明治大学法科大学院教授/東北大学名誉教授/弁護士
聞き手・通訳:尾竹 永子  舞台芸術家

(3)ワークショップ1・パネル展示1                15:30~17:30
全国から募集したワークショップやパネル展示を行います。

(4)懇親会                            18:30~20:00
立食形式のパーティで全国からの参加者と交流を深めます。
参加費3,500円(消費税込)

【第2日】8月30日(金)
(5)ワークショップ2・パネル展示2                10:00~12:00
会館提供ワークショップと、全国から募集したワークショップやパネル展示を行います。

(6)シンポジウム                         13:15~15:00
「基本法から20年 ~今こそチャレンジ!政治分野への女性の参画~」
「男女共同参画社会基本法」成立から20年。法整備は進みながらもなかなか実質的な平等が進まない日本社会において、昨年「政治分野における男女共同参画推進法」が公布・施行され、実際に動き始めました。各地でその動きをさらに実質化していくためには、いったいどのような取組が効果的なのでしょうか。「男女共同参画社会基本法」の起草に関わられた大沢真理さんの解説でこの20年の成果と課題を踏まえつつ、男女共同参画推進の具体的な手法としての政治分野への女性の参画拡大の意義と、その実現のプロセスについて、理論と実践の両面で考えていく機会を提供します。
シンポジスト:三浦 まり  上智大学法学部教授
       河合 覚子  公益財団法人岐阜市教育文化振興事業団 岐阜市女性センター係長
       三島あずさ  朝日新聞社会部記者
コーディネーター:大沢 真理  東京大学名誉教授

(7)ワークショップ3・パネル展示3                15:30~17:30
会館提供ワークショップと、全国から募集したワークショップやパネル展示を行います。

(8)映画上映「私は男女平等を憲法に書いた」            19:00~20:20
ベアテ・シロタ・ゴードンの思いを伝えるドキュメンタリー映画を上映します。

【第3日】8月31日(土)
(9)ワークショップ4・パネル展示4                10:00~12:00
全国から募集したワークショップやパネル展示を行います。

(10)多世代ワールドカフェ100人会                13:15~16:15
フォーラム3日間を通して得られた知識や情報、スキル等を活かして、明日から地域で男女共同参画を推進していくためにどう行動につなげていけるかを「ワールドカフェ」の手法を用いた情報共有と意見交換を行います。「ワールドカフェ」実践の第一人者、古瀬正也さんがファシリテーターを務めます。
ファシリテーター:古瀬 正也 古瀬ワークショップデザイン事務所代表

7.ワークショップ及びパネル展示について
(1)趣旨
フォーラム期間中、会館及び一般公募による団体・個人が、男女共同参画、ダイバーシティ及び女性の活躍推進を目的とした日頃の取組や研究、教育、学習、実践活動の発表を行う場として、ワークショップ及びパネル展示を実施します。

(2)テーマ
ワークショップ及びパネル展示のテーマは、国の「第4次男女共同参画基本計画」に示されている施策などを参考に設定した、以下の7分野です。

(3)会館提供ワークショップについて
会館から発信する学習支援や実践報告のワークショップを実施します。

①「男女共同参画の視点に立った地域づくりについて考える ~学習オーガナイザー養成研修から~」
8月30日(金)10:00~12:00
男女共同参画社会の実現を推進するためには、地域課題の解決に向けて男女共同参画の視点から体系化された効果的な学習プログラムを開発・企画し、展開していく人材としての「学習オーガナイザー」が必要です。このワークショップでは、学習オーガナイザーの役割、学習プログラムの設計図となる「プログラムデザイン」、地域づくりを進めるプログラム作りについての解説を行います。そして実践事例をもとにフロアでの討議を行い、男女共同参画の視点に立った企画のあり方について考えます。
講師:松下 光恵  NPO法人男女共同参画フォーラムしずおか代表理事
   中野 洋恵  国立女性教育会館事業課客員研究員
   亀田 温子  十文字学園女子大学名誉教授
報告者:青木 孝美  JA長野中央会総合企画室
ファシリテーター:西山恵美子  国立女性教育会館事業課客員研究員

②「ユースが見てきた世界とユースから見える社会」
8月30日(金)15:30~17:30
ニューヨークの国連本部で開催された国連女性の地位委員会(CSW)に参加し学んだ若者が中心となって報告します。報告の後には、参加者の皆さんと一緒に世代を超えた連帯を強化する可能性をディスカッションします。
報告者:三澤 里奈  JAWW(日本女性監視機構) CSW63若者支援 受賞者/
           東京都台東区男女平等推進プラザ登録団体サークルやまとことば
    長谷川 舞  CSW63参加/大学女性協会賛助会員
    春藤  優  JAWW CSW62若者支援受賞者/シャベル:早稲田で性暴力の根を切る代表
コーディネーター:草野 由貴  JAWW役員 CSW63メンター/女性と人権全国ネットワーク事務局

※「ユースが見てきた世界とユースから見える社会~若者×社会保障~」とタイトルを記載しておりましたが、正しくは「ユースが見てきた世界とユースから見える社会」です。ご迷惑をお掛けしますことを、謹んでお詫び申し上げます。

(4)ワークショップ選定委員会
募集ワークショップ(ワークショップの部、パネル展示の部)の選考と調整を行います。
選定委員:犬塚 協太  静岡県立大学国際関係学部教授   
     小野島恵子  公益財団法人21世紀職業財団事業推進部長
     木須八重子  公益財団法人せんだい男女共同参画財団理事長

8.参加申込・受付について
(1)日帰りまたは通い参加の方
事前申込は必要ありません。直接、本館1階の受付にお越しください。
*「日帰り・通い参加申込書」を会館ホームページからダウンロードし、記入の上持参いただくと受付がスムーズです。

(2)会館への宿泊を希望される方
①宿泊申込期間:7月8日(月)より開始(先着順)
*申込開始日以前の到着については受け付けません。
*満室になり次第締め切ります。満室となった際は御自身で近隣の宿泊施設を手配ください。
*当日の宿泊申込はできません。

②宿泊申込方法:「2019年度 男女共同参画推進フォーラム宿泊申込フォーム」よりお申込みください。
*記入事項に回答し送信ボタンをクリックすると、回答のコピーが指定したアドレスにメールで届きます。コピーが届かない場合は正しく送信されていませんので、必ずご確認ください。
*申込フォームより送信ができない場合は、別紙参加申込書(ホームページからダウンロードもできます)に必要事項を記入の上、事業課に郵送ください。
*送受信の行き違いを防ぐため、FAXは不可とさせていただきます。

③ その他
*他の参加者と相部屋となることを予め御了承ください。
*御不明点などは事業課にお問い合わせください。
電話:0493-62-6724 平日9:00~17:00

9.所要経費(金額はすべて消費税込) *宿泊費及び懇親会費は当日受付で集金します。
(1)参加費:無料
(2)宿泊費:フォーラム開催期間中は、1名1泊あたり、小学生以上:1,200円 未就学児:500円
   *前泊(8/28)・後泊(8/31)も同じ料金で宿泊できます。
(3)懇親会費:3,500円(希望者のみ) 8月29日(木)18:30~20:00、夕食を兼ねた立食形式、本館レストラン貸切
   *29日夜は食堂の通常営業は行いません。
(4)食費:会館レストランを御利用ください。朝食バイキング:870円、昼食カフェテリア形式:550円~、夕食バイキング:1,080円

10.無料託児(事前申込制)
おおむね1歳以上~就学前のお子様を対象に実施します。定員5名程度。託児を希望する旨を件名に記載の上、事業課(progdiv@nwec.jp)にメールを送付ください。別途、手続きについてお知らせします。
*詳細は下記リンクの【託児についてのご案内】をお読みください。
 8月5日(月)までに返信がない方はお手数ですが、事業課までお問い合わせください。
 電話:0493-62-6724 平日9:00~17:00

11.情報コーナー(場所:本館1階ロビー)
参加者が所属する団体の男女共同参画推進に関わるパンフレットやチラシなどの資料や書籍などを、自由に交換・販売するコーナーを設置します。資料の運搬、陳列、金銭の取扱いなどは、各自の責任でお願いします。

12.送迎バス
期間中、国立女性教育会館本館前~東武東上線武蔵嵐山駅東口間で無料送迎バスをピストン運行します。運行間隔は、1時間に3~4本程度です。

13.その他
以下の点について、予め御了承ください。
(1)参加者同士の交流・情報交換の促進を目的とした場ですので、署名運動や行き過ぎた勧誘、募金等は御遠慮願います。
(2)申込書等で得た個人情報については、事業実施のための連絡及び参加者の統計情報として使用します。その情報は厳重に管理し、取扱いには十分留意いたします。
(3)期間中、当館が撮影した写真を記録や広報に使用します。

「男女共同参画推進フォーラム」開催報告

2019年8月29日(木)~31日(土)に「男女共同参画推進フォーラム」を開催しました。

 毎年8月末に開催する「男女共同参画推進フォーラム」はNWEC最大のイベント。今年も全国から1200人を超える人々が集まり、男女共同参画社会づくりに関わる活発な情報交換と、組織や分野を超えて連携・協働していくためのネットワークづくりを行いました。


特別講演・トークセッション「日本国憲法に女性の権利を〜母ベアテ・シロタ・ゴードンの願い〜」 8月29日(木)13:15~15:00

 特別講演には、日本国憲法の草案作成に携わったに故ベアテ・シロタ・ゴードンさんの長女、ニコール・A・ゴードンさんを米国よりお招きし、ベアテさんが日本で果たした役割やその思いについてお話しいただきました。

 第2次大戦前、幼いベアテさんは高名なピアニストだった父とともにウィーンから一家で来日、15歳までを日本で過ごしました。その後、米国留学中に開戦となり日本に残った両親と離れ離れになってしまいます。両親を案じたベアテさんは、戦争が終わると流暢な日本語力を生かしてGHQの民政職員となり、再来日を果たします。調査等に関わっていましたが、突然憲法草案作成プロジェクトのメンバーに指名され、女性の権利に関わる条項を担当することに。幼い頃目の当たりにした日本女性の低い地位をなんとか改善したいと考えたベアテさんは、最も良い条文を求めてあちこちの図書館で各国の憲法を探し求め、熟考の末に詳細かつ力強い草案を提出しました。最終的に大幅にカットはされたものの、残ったのが現憲法の第14条「法の下の平等」第24条「両性の本質的平等」です。その後ベアテさんは、国家機密としての秘匿義務が解除された後も、自身が若かったこと、日本人でなかったこと、女性であったことが各条項の価値を弱めるのではないかと考え、長い間草案担当の事実を明かしませんでした。しかし、戦後50年を過ぎてからは頻繁に来日し、各地での講演や書籍を通じて女性の権利と平和の礎づくりを支援しました。憲法の精神が確実に実現していくことを願い、亡くなる直前の病床でも新聞社の取材に応じ、日本に向けてメッセージを発信し続けていたということです。
 ニコールさんは「次世代を育てるという仕事は一生終わりません。ベアテを知っている世代の方たち、ぜひ過去との架け橋となって、現憲法ができてからの女性をとりまく変化を共有してください」と熱く語りました。そして「ベアテの講演会などに参加したことのある方はその場で立ってみてくださいますか」と問いかけると、会場の隅々までたくさんの方が次々に起立し、自然と拍手が湧き起こりました。次にニコールさんは若い人たちに向けて「今持っている権利を当然と考えないで。知識と視野を広げて、多くの人々の努力で達成された権利を勇気とエネルギーとをもって守っていってください」と語り、最後にベアテさんとも深い親交のあった市川房枝さんの言葉「平和なくして平等なし、平等なくして平和なし」を引用してスピーチを締めくくりました。

 その後のトークセッションには、ジェンダーと法律、とりわけ憲法を専門とされている辻村みよ子さん(明治大学法科大学院教授)が登壇。個人の尊厳と男女平等の保障を同時に定めた第24条は比較憲法学的に見ても他に例のないことだと明晰に解説しました。辻村さんから現在のアメリカのジェンダー平等について問われたニコールさんは、「#MeToo運動によって新たな時代を迎えている。女性に対してだけでなくセクシュアルマイノリティへの差別など、様々な問題が取り上げられて話し合われることが多くなった。多くの企業が差別なく人々を扱うことや倫理的な経営のあり方について考えるようになったのは、こうした関心の高まりがもたらした大きな成果の一つだと思う」と述べました。辻村さんは「日本でも官僚によるセクハラ事案や入試での女子差別などが明るみに出てショックを受けていたが、アメリカでもまだその段階だということに驚いた。差別への取組が世界共通の課題になってきたのですね」と述べ、男女共同参画の実現が立ち遅れている日本の現状をデータで示しながら、政治・雇用分野へのポジティブアクション導入や、ジェンダー教育の重要性を訴えました。「日本ではあらゆる面での取組が急務。それぞれの場所で力を合わせて頑張っていきましょう!」という辻村さんの呼びかけに、会場は大きな拍手で応えました。

 最後にベアテさんの講演の動画を全員で視聴し、憲法制定から今に至る男女共同参画の歩みに共に思いを馳せました。猛暑の中でしたが、かつてのベアテさんの講演に励まされた方々が各地から駆けつけ、講堂はもとよりライブ中継した大会議室にも人が溢れて、参加者数は実に約800名を数えました。

 目次へ 


シンポジウム「基本法から20年〜今こそチャレンジ!政治分野への女性の参画」 8月30日(金)13:15~15:00

 1999年の男女共同参画基本法(以下、基本法)成立から今日までの実績を振り返りつつ、喫緊の課題である政治分野への女性の参画拡大について理論と実践両面から考えました。

 シンポジウムの前半では、基本法策定に深く関わられた大沢真理さん(東京大学名誉教授)が、成立以降のジェンダー平等関連政策の展開について解説しました。ジェンダー平等政策は、道義的な正しさのみならず、社会的得失の見地からも必要性が謳われ、基本法に基づいた男女共同参画基本計画を5年ごとに改定しながら政策展開が図られてきました。ジェンダー平等関連政策には、平等化の促進を目標とする施策と、平等化を阻害する社会制度・慣行の是正を図る施策の2種類があります。大沢さんは現在の第4次基本計画までの内容をまとめた一覧表を示しながら、「基本法策定時に海外の例を調べたが、平等化の促進施策に加えて、平等化阻害要因の是正施策を掲げているのは日本だけだった。しかし国際的にみてもユニークであった是正施策の位置づけは次第に後退しているのが現状だ」と指摘しました。

 実際、税制や社会保障制度などのデータを検証していくと、日本が女性やひとり親に厳しい社会となっている現実が浮き彫りになります。最後に大沢さんは、スポーツなど様々な分野で活躍する女性の数が伸びている一方で、企業の管理職や議員の女性比率が低迷し続けているグラフを示し、「意思決定の場における男女共同参画が喫緊の課題となっていることは明白である」と述べて、後半のディスカッションへの話題提供としました。

 後半は、異なる分野から3人の気鋭のシンポジストが登壇し、意思決定の場である政治分野に焦点を当て、大沢さんのコーディネートで推進の方策について探りました。

 三浦まりさん(上智大学法学部教授)は、昨年成立した「政治分野における男女共同参画推進法」(以下、候補者男女均等法)を紹介。候補者男女均等法は、国や地方議会の選挙において候補者の男女比をできる限り均等にするよう各政党に努力義務を課すとともに、国と地方自治体に政治分野の男女共同参画を推進する人材の育成・活用を求めています。各地の男女共同参画センターには人材育成の場となることが期待されますが、「ノウハウがない」と二の足を踏むセンターの多いのが実情とのこと。また、三浦さんは自ら立ち上げたパリテ・アカデミーという団体で女性の人材育成プログラムを実施していますが、そこで「政治家の一番の役目は地域の多様な人々の声を“聞くこと”だ」と伝えると、参加者の多くが驚くと言います。「政治のイメージを刷新し、女性が担い手になろうと思えるようにすることがまず大切だ」と三浦さんは強調しました。

 河合覚子さん(岐阜市女性センター係長)は、実際に女性の政治参画推進事業を行っている岐阜市女性センターでの取組を紹介しました。発端は地元の女性団体から実施の要望が寄せられたことでしたが、政治分野の事業に取り組むことについては、当初センター内でやはり消極的な意見が出たそうです。しかし「今こそ必要な事業だ」との認識を持って市役所と調整を図り、地元女性団体と協働での開催にこぎつけました。当日は、それまでの様々な懸念を払しょくするかのように、多様な世代・立場の市民が集まり、市の内外から多くの議員も出席して、非常に有意義な意見交換の場になったとのことです。

 三島あずささん(朝日新聞社会部記者)は、報道分野における地道な取組の有効性について話しました。かつては女性の政治参画はめったに紙面に載りませんでした。しかし、2016年1月、男女同数の国会成立をめざす法案づくりへの超党派議員の動きをキャッチした三島さんら政治部以外女性記者たちが記事を書き始めます。その年の末に世界経済フォーラムから発表された日本のジェンダーギャップ指数は111位。ショックを受けた三島さんたちは、さらに身近なジェンダー格差の実態を扱った連載企画も発信。次第に社内に共感が広がり、ジェンダー視点での記事執筆指針も久方ぶりに改訂されるなどし、そして候補者男女均等法は、成立翌日の一面トップで報道されました。法成立後初の国政選挙となった今年の参院選では男性記者たちも加わり、各政党の姿勢、女性議員ゼロ地域の実情、立候補を志す女性たちのストーリーなど、現場が見える記事を発信しました。その投開票報道の朝刊1、2面は女性にフォーカスした記事が飾りました。

 最後に、大沢さんが「基本法を作った時には政治分野での男女共同参画は最難関の課題だと思われていた。しかし基本法があったからこそDV防止法や候補者男女均等法の成立が可能になった。20年前に基本法策定に関われたことへの思いがまた強くなった」と結び、講堂は満場の拍手で沸きました。

 目次へ 


映画上映『私は男女平等を憲法に書いた』 8月30日(金)19:00~20:20

 ベアテさんをより深く知る機会として、日本国憲法の策定過程でのベアテさんの働きを追ったドキュメンタリーを上映しました。一般にはなかなか見る機会のない貴重な作品です。夜間でしたが、講堂で約100名の方が熱心に視聴されました。

 目次へ 


多世代ワールドカフェ100人会 8月31日(土)13:15~16:15

 フォーラム最後のプログラムは、「多世代ワールドカフェ100人会」。ワールドカフェとはアクション・ラーニングの手法の一つで、まるでカフェにいるかのようなリラックスした雰囲気の中、旅人になったつもりでいくつかの小グループを巡り、様々な人に出会い対話を交わして、自らの考えや思いを確かめていくというワークです。この3日間を締めくくりに、参加者それぞれが自らの思いを咀嚼しまとめる機会となるよう企画しました。会場の本館「レストランらん」に集まったのは、世代も活動分野も異なる90名余。ファシリテーターはワールドカフェ研究・実践の第一人者、古瀬正也さん(古瀬ワークショップデザイン事務所代表)です

 最初に古瀬さんは「9マス自己紹介」や「マッピング」などいくつかのアイスブレイク・ワークをたっぷり実施。会場にはすぐに笑い声や歓声があふれ、初めて出会う同志がほとんどなのにもかかわらず、あっという間に和やかな雰囲気になりました。その後、参加者は各テーブルを囲む3〜4人ずつのグループに。古瀬さんの出す「フォーラム3日間を通してどんな学びや気づきがありましたか?」「(あなたの現場で)男女共同参画を推進していくために、どう行動していけるでしょうか?」という問いごとにテーブルを移動して、いろいろな人との語り合いを深めました。グループでの話し合いを終え、「どんな話が出ましたか?」と古瀬さんが問いかけると次々に手が上がり、「自分たちの団体のあり方を見直そうと思った」「新しい活動のアイデアを見つけた」「まず家庭の中から男女共同参画を実践したい」等々、率直な思いが語られました。その後、各自の発見や気づきを思い思いに紙に書きとめ、全員で記念撮影。3日間のフィナーレに晴れ晴れとした笑顔が並びました。

ワークショップ・パネル展示 8月29日(木)~31日(土)

 「第4次男女共同参画基本計画」に示されている施策を参考に、以下7つのテーマを設定し、全国からの応募を受け、ワークショップ49件、パネル展示10件の計59件が採択されました(うち3件は当日都合で辞退)。このフォーラムでの発表を目指して活動を積み重ねている団体も少なくありません。工夫を凝らした様々なプログラムで各会場はにぎわいました。

①働き方を考える
②女性のキャリアを考える
③教育と男女共同参画
④安全・安心な社会づくり
⑤地域づくり、人づくり
⑥男女共同参画センターの役割
⑦国際協力とジェンダー

Pick Up! ワークショップ2019

実際のワークショップの様子を、いくつかの団体からレポートいただきました!ここで紹介できなかったワークショップ・パネル展示も、それぞれ工夫のある充実した内容揃いでした。来年度もこの活気ある会場への多くの方のご来場、また出展のご応募をお待ちしています。来年度のワークショップ・パネル展示の募集については、2020年3月頃、NWECのホームページ他でお知らせする予定です。


なぜ強姦は裁かれないのか?=責められる被害者たち=【東京・強姦救援センター】

団体紹介

アジアで最初の強姦被害者を救援する女性団体です。「強姦は女性差別から起こる犯罪である」という視点で、1983年に設立し今年で36年目を迎えます。完全に無償のボランティアで賛助会費と寄付のみで活動運営しています。電話相談を中心に医師、弁護士の紹介など、急性期、中長期の被害者の救援活動をしています。

フォーラム参加動機

一昨年、当センターの相談員の合宿をNWECで行い、昨年初めて「なぜ強姦は裁かれないのか?」をテーマにフォーラムのワークショップを担当しました。今年は、「責められる被害者」をテーマに問題の共有と現状に即した討論をしたいと思いました。

プログラム内容

来年2020年の刑法改正の見直しに向けて、日本の女性たちは何ができるかをテーマにした当センターのアドヴァイザー弁護士で、元国連女性差別撤廃委員会委員長の林陽子弁護士のビデオメッセージを上映。その後、4つのグループに分かれ、「責められる被害者たち」について、2つの事例を基に各グループで討論、まとめを各グループの代表が発表。現在の刑法の在り方に疑問を呈した意見、強姦神話にとらわれた意見、怒りや共感など本音の声を聞くことができました。昨年より参加者が増え、男性参加者も積極的でした。

主催者の感想/参加者の声

アンケートの結果、「性犯罪は厳罰化しないと減らない」「性産業に従事している女性たちの性被害についても考えてほしい」「日本社会がまだ未熟だと理解した」など多くの意見がでました。次回は参加者の希望を取り入れたテーマを考えながら、「強姦は性差別である」ことが理解してもらえるようなワークショップにしたいと思います。

 Pick Up!一覧へ 


「男の産休」は男性の家庭進出につながるか?【みらい子育て全国ネットワーク(miraco)】

団体紹介

 私たちmiracoは、子育てしやすい社会の実現に向け、当事者の声を見える化し、集め、政治や行政に働きかける市民団体です。①#保育園に入りたい(待機児童解消)、②#男の産休(男性の家庭進出促進)、③#子育て政策聞いてみた(選挙アンケート)が活動の3本柱です。

フォーラム参加動機

 今年、政治の世界でも「男性の育休義務化を目指す議員連盟」が発足するなど、「男の産休/育休」に注目が集まっています。どのようなカタチの産休/育休であれば、男性が家庭にコミットするきっかけとなるのか…ジェンダー問題に意識を持つ方々と話し合いたいと考え参加しました。

プログラム内容

 まずmiraco代表の天野から、男性新入社員の80%が「育休を取得したい」もいる中、実際の育休取得率は6%と低迷しており、取得日数も5日未満が過半数となっていることなど、男性の育休を取り巻く状況についてデータを交えながら話しました。その後、4~5人ずつの6グループに分かれてのワークショップ。1つ目のテーマ「男性の家庭進出につながる産休/育休の期間」では、産後の母体ケアや復職後のスムーズな家事育児分担のためにも、2〜3か月は必要ではないかという意見が大半を占めました。2つ目のテーマ「ゼロコミット男子」では、未就学児のいる家庭でも7割の男性が家事を全くしないという問題に対して、両親/父親学級の受講の義務化や、父親の家事育児を学校教育から当たり前にしていこうというアイデアが出ました。3つ目のテーマ「パタハラ対策」では、職場/仕事とつながりながら休む“半育休”という働き方であれば周囲も受け入れ安いのではという話に、多くの参加者が頷いていました。実際に、育休後の異動というパタニティ・ハラスメントを経験したという男性参加者の貴重な声もシェアされました。

主催者の感想/参加者の声

 未婚も既婚も、子持ちもそうでない人も、男性も女性も、年代も様々。ダイバーシティに富んだ参加者による熱のこもった話し合いが展開されました。この場でいただいた多くの意見やアイデア、ネットワークを今後の活動の糧にしていきたいと考えています。ぜひ来年も参加させていただきたいと思います!

 Pick Up!一覧へ 


防災に女性・若者の力を!~男女共同参画の視点と連携の極意を伝えます~【一般社団法人男女共同参画地域みらいねっと】

団体紹介

(一社)男女共同参画地域みらいねっとは、青森県を中心に県内外で活動しています。男女共同参画の推進、フェアネスな社会づくりをめざし、防災教育やキャリア教育、ハラスメント研修などに取組んでいます。

フォーラム参加動機

団体では、「男女共同参画の視点を取り入れた防災」に取組み、行政や学校、地域や自主防災組織等と連携しながら人材育成や実践訓練に取り組んでいます。そのノウハウを全国に伝え、共有し、男女共同参画の視点に立った防災活動を広める機会になればと参加しました。

プログラム内容

青森県内で実施した『女性防災リーダー研修』『地域と学校の連携による防災教育』などの事例から、地域・学校・ 行政の連携の極意を紹介しました。
初めに、団体がこの3年間取り組んだ「男女共同参画の視点を取り入れた防災」について説明。「学び・気づき・考え・行動」というプロセスを大切にした「防災教育」がいかに参加者の主体的行動につながるか説明しました。
次に事例報告として、「Keyword-若者」では、地域と中学校が連携して5年間取り組んでいる青森東中学校の「防災教育」。実施に至った経緯や実施内容、生徒たちの反応や意識の変化。地域、学校や行政との連携について報告しました。「Keyword-女性」では三沢市で取り組んだ「女性防災リーダー研修」。仲間づくりの重要性や学んだ女性たちのその後の行動変容、男女共同参画の視点を持った防災担当職員のバックアップについて報告しました。
その後、質疑応答ののち、本来は参加者の方との意見交換を実施する予定でしたが、事例報告の内容に質問が殺到し、グループごとの自己紹介程度に終わってしましました。それだけ参加者の方々の関心の高いテーマだったと感じています。

主催者の感想/参加者の声

参加者からは「防災教育の大切さを日頃感じていたが、具体的事例が聞けて良かった」「男女共同参画に携わるものですが、団体の育成のヒントを頂きました」「防災のことのみならず、世代間、エンパワーメント連鎖の事例を皆さんがイキイキと語って下さったので、とてもイメージしやすかった」等の声が寄せられました。私たちも活動にエールをいただき、今後の活動に向けて士気を改めて高めることができました。ここで得たネットワークを大切に情報交換を続け、より充実した活動にしていきたいと考えています。

 Pick Up!一覧へ 


男性のケア参画(育児・看護・介護)を支援するための講座作り【パパの育児・看護・介護支援センター】

団体紹介

 当センター( https://ikujishien.wixsite.com/papa )は、看護系大学の男性教員による社会活動の一環として、「男性のケア参画」に向けた支援を行ってきました。男性性のケアワーカーならではの経験と専門知識や技術に基づいた講演・研修等を各地で行い、女性と対等に育児・看護・介護を担う「ケアメン」の育成に力を注いでいます。

フォーラム参加動機

 NWECが主催する「男女共同参画推進フォーラム」でワークショップを開催するのは、これで5回目になります。毎回、多くの熱心な参加者の方々に恵まれ、筆者自身も刺激を受けてきました。当センターにとってNWECは、「ケアワークにおける男女の役割平等化」を推進していく上で、欠かすことのできないパートナーです。

プログラム内容

 近年、男性の育児・介護等へのケア参画が、喫緊の課題であると言われるようになってきました。こうした現状を踏まえ、本ワークショップでは、男性のケア参画(育児・看護・介護)を支援するための講座作りについて、参加者の方々と共に検討を行いました。最初に、「男性性のケアワーカー(male nurse)としての経験からみえる男性支援の現状と課題」のタイトルで筆者が講義を実施し(写真)、この中でNWECが2013年に作成した「男性を対象とした学習プログラムの考え方」(https://www.nwec.jp/research/cb4rt20000001nd4-att/program.pdf )に関しても解説させて頂きました。その後、5名1グループに分かれ、男女共同参画センターの講座企画者であるという想定で、男性のケア参画を支援するための講座企画案についてアイデアを出し合いました。最後に、全体共有として企画案の発表を行いましたが、終始活発な討議がなされ、日頃の活動における課題意識等を基に、熱のこもったやり取りが展開されました。

主催者の感想/参加者の声

 「講義はもちろん、グループワークでたくさんの意見が出て学びの多い充実した時間でした」等、終了時に実施したアンケートからは、新たな学びや気づきが多く、男性のケア参画に向けた支援のあり方について再考する機会にもなったようです。今後は、これらの学びが形となり、実践へと繋がっていくことを願っています。

 Pick Up!一覧へ 


足にぴったり、快適! スニーカー選びのコツ【フットの会】

団体紹介

 フットの会は東京都内で活動。女性の足は変形しやすいのに、足の変形予防対策、支援、配慮がなく、女性の足に合う靴も少ない。強い疑問を感じ、足の健康と靴選びに役立つ知識と実践を幼児~高齢者に提供しています。

フォーラム参加動機

 足の健康への関心は薄く、呼びかけに苦労します。他の地域では女性の足と靴の課題がどう捉えられているか、私達の活動をどう感じて頂けるか、皆さんの声を伺い今後の活動の力にしたいと思いました。

プログラム内容

女性は足の弱者であること、女性には早期から足と靴の手厚い支援が必要なこと、足の変形予防の意識を持つ大切さを、二つの気づきを通して体験します。一つ目の気づきは「靴の履き方」。足の痛み、疲労、重さ、不快感、冷え、歩行力、靴選び…原因は履き方?思いがけない解決法ですが、足の骨格に合わせ足に靴を吸いつかせる履き方に、「歩きやすい、膝がラク」。筋力が弱い女性にとって履き方の見直しは即効性ありと全員納得。二つ目の気づきは足の多様性と足囲の選択の大切さ。「履き方」の見直しで、足囲の細い靴の方が重心が安定すると気づく人が大勢います。足の形は多様、合う足囲も其々。足囲の選択は足の健康に影響があるのに、足囲の太い靴ばかり推奨する広告、足囲の選択がない上履きや体育館シューズ、靴の足囲の偏りに疑問や不安の声が上がりました。女性の体格と女性の体力に見合う靴、足囲の選択ができる靴が少ないことは足の変形を生みやすく、特に高齢女性のQOL低下につながりやすい。誰もが健康な足で健康に歩けるよう、足の変形予防や私達に必要な靴について皆で声をあげましょうと呼びかけました。

主催者の感想/参加者の声

 参加者からは足の健康への無関心や間違った靴選びへの後悔と反省の声。多くの人が知らない足と靴の知識をもっと広めて欲しいとエールを頂きました。/女性の足の健康に取り組む活動に共感と支持の声を頂き、男女共同参画の視点でこの活動を進めてきたことに誇りを感じることができました。フォーラムで頂いたエネルギーを糧に、足囲の細い靴の実現や予防意識の普及にもっと取り組んでいきたいと思います。

 Pick Up!一覧へ 


大学生・高校生と読んで、話し合う、女性差別撤廃条約~女性差別撤廃条約国連採択40周年を記念して~【国際女性の地位協会】

団体紹介

女性差別撤廃条約の研究・普及を目的に1987年に設立。シンポジウムや研究会の開催、国連女性差別撤廃委員会の傍聴、年報『国際女性』や研究書、条約と選択議定書の解説書の刊行など実施。ユース会員を歓迎します。

フォーラム参加動機

条約採択40周年を記念し、国連のユース重視の動向も踏まえ、当協会が刊行した岩波ジュニア新書『男女平等はどこまで進んだか』(2018)の著者と大学生・高校生がコラボした初のワークショップを企画しました。

プログラム内容

1部は条約の解説、2部は大学生・高校生による同書を読んだ感想等の報告、3部はジュニア新書の著者6名のリレートーク、4部は参加者との質疑応答という4部構成としました。
1部では、参加者がマルチメディア室のパソコンを活用して、内閣府男女共同参画局のホームページにアクセスし、「条約」を検索、条約の条文、条約を補足する「一般勧告」などについての解説を聞きながら理解を深め、条約を身近に感じてもらいました。パソコン初心者の参加者には、大学生がすぐにサポートをし、多世代交流の場にもなりました。2部では、上智大学、一橋大学、明治大学の学生6名とガールスカウトの高校生2名が、自分の経験を交えて、ジュニア新書を読んだ感想などを披露。条約が掲げている理念・テーマやそれに関連した自分の問題などについて、短い時間ではありましたが、発展的に取り組んだ成果を報告しました。4部の質疑応答では、ユースの率直な発言や熱気に触れた各地の参加者から、活発な質問や意見が出され、当協会が課題としてきたユースとのコラボ(報告者、進行等の運営面の役割分担)によるワークショップの具体化に手応えが感じられました。

主催者の感想/参加者の声

 企画の意図が参加者にしっかり伝わりました。「若い世代の話を聞くことができて本当に良かった。改めてジュニア新書を読んでみたいと思った。素晴らしい企画をありがとうございました」(新潟県)、「こうした交流はとても大切で、男女共同参画社会の実現に有効だと思った」(埼玉県)、「学生とのコラボのお手本を見せていただいた。地元でもこのようなワークショップを開いてみたいと思う」(山口県)などの声が寄せられました。

 Pick Up!一覧へ 


議席の半分に女性を!~政治分野における男女共同参画推進法施行から1年~【クオータ制を推進する会(略称:Qの会)】

団体紹介

クオータ制を推進する会(略称:Qの会)は、男女共同参画社会の実現に向けて、
政治の分野におけるクオータ制を推進することを目的として、制度の普及のための学習・広報や政党・議員・行政への要請活動を行なっています。

フォーラム参加動機

 「政治分野における男女共同参画推進法」が2018年5月に施行され、今年は統一地方選挙、参議院選挙が実施されました。その結果と法律の効果を分析するとともに、議席の半分を女性にするためにこれから何をすべきか議論の場を設けたく、参加しました。

プログラム内容

『議席の半分に女性を!候補者男女均等法施行から1年 選挙をかく戦えり』をテーマに、まず赤松良子代表の開会挨拶で始まり、Qの会役員から、法施行1年を振り返り、この間の2つの選挙結果等を報告の後、内閣府男女共同参画局池永肇恵局長から「政治分野における男女共同参画の意義」と題して、行政の立場から講演をいただきました。
 メインプログラムとなった「選挙をかく戦えり!」では、4月の地方統一選と7月の参院選に立候補した当事者の皆様から熱い体験談があり、それを受けた会場からの発言や意見交換が活発にされました。発言者は水野素子さん(参院選東京選挙区立候補・惜敗) 佐々木ゆみこさん(神奈川県議),依田花蓮さん(新宿区議),池田裕美子さん(加須市議),そしてメデイアから東京新聞政治部の坂田奈央さん。登壇者の発言の後、会場から熱気あふれる発言が続き、最後にヌエック宣言2019を全員で高らかに採択し、閉会となりました。

主催者の感想/参加者の声

「Qの会ワークショップ」は120名を超す参加者の活発な議論で熱気あふれる会となりました。登壇者や会場からの発言から、「候補者男女均等法」成立が確実に女性たちの背中を押しているのだという実感を得ることができ、これからの活動の重要性を共有する場となりました。

 Pick Up!一覧へ 

会館提供ワークショップ 期間中2つの会館提供ワークショップが行われました。

1.「男女共同参画の視点に立った地域づくりについて考える~学習オーガナイザー養成研修から~」
8月30日(金)10:00~12:00
 
 男女共同参画社会の実現を推進するためには、地域課題の解決に向けて男女共同参画の視点から体系化された効果的な学習プログラムの開発・企画をし、展開していく人材としての「学習オーガナイザー」が必要です。このワークショップでは、松下光恵さん(特定非営利活動法人男女共同参画フォーラムしずおか代表理事)が「学習オーガナイザー」とは何か、また「プログラムデザイン」の重要性について最初に説明しました。次に地域づくりの中の男女共同参画の視点について解説しました。続いてJA長野中央会の青木孝子さん(平成30年度「学習オーガナイザー養成研修」修了生)からの実践報告を亀田温子さん(十文字学園女子大学名誉教授)とのトークセッションで行い、プログラムデザインと学習活動の実際を学びました。その後それをもとに参加者同士でグループワークを行い、男女共同参画の視点に立った地域づくりの企画のあり方について考えました。

2.ユースが見てきた世界とユースから見える社会
8月30日(金)15時30分~17時30分

 昨年に続き、草野由貴さん(JAWW(日本女性監視機構)役員/CSW63メンター/女性と人権全国ネットワーク事務局)のコーディネートで、3人の若者が登壇しました。長谷川舞さん(CSW63参加、大学女性協会賛助会員)は学生の立場から、三澤里奈さん(JAWWCSW63若者支援受賞者東京都台東区男女平等推進参画プラザ登録団体サークルやまとことば)は社会人の立場から、春藤優さん(CSW62若者支援受賞者シャベル:早稲田で性暴力の根を切る代表)は自身で団体を立ち上げ運営している立場から、CSWで学んできたこと、自分たちの生活や活動の報告、ジェンダー課題に対して感じていることや悩みについてお話しいただきました。また「学校でジェンダー教育をもっと重視するべき」、「活動の志を維持し連携を広げる方法は」、「下の世代とどうつながったらよいか」といった話題が提供されました。

 後半は、それらの話題を踏まえてフロアを交えてディスカッションを行いました。「就職活動や転職の際にジェンダー課題についての活動は日本ではネガティブにとらえられることが多い」「就職や結婚等によって活動の時間や行動に制限が出てくることも。でもネットワークがあるから自信をもって続けてほしい」といった意見が出されました。また、「若い人とつながるとき、押し付けにならないか」という意見に対しては、「ノウハウは教えてほしい。共有してさらによくできるものもある」「先輩後輩でも個人同士は対等。尊重し合うために定期的に話し合うことが大切」といった意見が出されました。
 最後に草野さんが「押しつけになっていないかという意識があれば大丈夫。活動を次世代へ伝えていくためには、惜しみなく支援を。技術的な仕事を頼むだけでなく、若者の持つ知識を伝えるチャンスと責任を与えること、優劣でなく持てる知識の違いを認め合い補い合うことが重要」と話され、ワークショップを閉じました。世代を超えても思いは共通することがわかり、協働を考える一助となりました。

 目次へ 


さまざまな交流プログラム

 初日夜の夕食を兼ねた懇親会NWECボランティアによる交流プログラムなど、さまざまな機会を通し、北海道から沖縄まで、男女共同参画に心を寄せて各地で活動している人々が言葉を交わし、交流を深めていきました。

研修・イベント