研修・イベント

研修

実施報告

NWECアニバーサリーウィーク

開催期間:平成30年11月12日(月)~16日(金)5日間

開催場所:国立女性教育会館


事業内容

開館記念日(11月12日)の週に開催します。期間中、毎日、さまざまな文化プログラムや交流プログラム等を実施し、学びの場を提供します。

増田明美 講演会(11月13日)等の入場について

NWECアニバーサリーウィーク(11月12日~16日)期間中に実施されます
増田明美講演会(11月13日(火)13:30~)においては

⑴会場(研修棟講堂)への入場は、12時30分(講演開始の1時間前)からの予定です。
 それまでの間は、講堂エントランス等で静かにお待ちください。

⑵また、必要に応じ、隣接する会議室において、講演をモニターで視聴できるようにしますので、
 そちらもご利用いただけます。

⑶なお、参加者による写真撮影、録音、録画は固くご遠慮くださいますよう、お願いいた
 します。

プログラム

※今後、多少の追加・変更の可能性がございます。

日程表

平成30年11月12日(月)~11月16日(金)にわたりさまざまな文化プログラムや交流プログラムを実施し学びの場を提供する「NWECアニバーサリーウイーク」を開催しました。

 期間中は、(1)PFI事業者(株)ヌエックベストサポートによる食育セミナーや歴史講座等、(2)NWECボランティアによるバザーやお茶会やコンサート等も企画され、楽しみながら学べる一週間となりました。
 また会館ロビー内では、埼玉県立滑川総合高等学校書道部の作品やフラワーアレンジメントが展示され、アニバーサリーウイークを華やかに彩ってくれました。
 ここでは、NWEC提供プログラムを中心に報告します。

第1日目 11月12日(月)
パープル・イルミネーション点灯

 毎年11月12日から25日までの期間に展開される「女性に対する暴力をなくす運動」にNWECも賛同し、
NWEC正面入口前に同運動を周知する横断幕を掲げるとともに、夕刻より会館を紫にライトアップする点灯を行いました。
 点灯には地元ゆるキャラ、嵐山町の「むさし嵐丸」と国営武蔵丘陵森林公園の「しんくん」、書道作品の展示のために来館された滑川総合高等学校書道部の皆さんも参加し、アニバーサリーウイークのオープニングを飾ってくれました。

映画上映会「シアター・プノンペン」

 アニバーサリーウイーク期間中3回にわたり開催された映画上映会の1回目は、2014年の東京国際映画祭「アジアの未来」部門で国際交流基金アジアセンター特別賞を受賞した「シアター・プノンペン」。
 ポル・ポト率いるクメール・ルージュ政権下を潜り抜けた、ある映画の主演女優の娘が、映画を通してかつての悲惨な内戦時代そして母の人生を知っていく、ダイナミズムにあふれる作品です。
 芸術の抑圧は終わったが女性に対するそれはどうなのか。母娘や彼女らを取り巻く男性たちの人生から、男女共同参画の視点による考察をも与えてくれるひとときとなりました。

第2日目 11月13日(火)
講演「スポーツから始まる男女共同参画」

 スポーツジャーナリスト増田明美氏による講演では、スポーツの歴史から見えてくる男女共同参画の歩みについてお話しいただきました。

 自身がマラソンで台頭してきた高校時代、男性に勝つことで男性からの罵声や嫌がらせもあったとし、「最初は屈辱を感じたが、それをきっかけに発憤できた」と明かしました。
 自身に限らず、男性が多数を占める競技の中で女性が台頭する黎明期において女性は様々な困難があったと述べ、例として挙げられたのが、1928年のアムステルダム五輪においてにおいて日本人女性初のメダリストとなった人見絹枝氏。
 当時日本では女性が肌を露出して競技をすることが快く思われておらず、また政府による国庫補助もなかったことから、自ら参加資金を用意してメダル獲得に至り、日本社会における競技者女性への見方が変わるきっかけとなったといいます。
 このように、スポーツ界において今日の男女平等が実現したのは、人見氏をはじめとする先人女性たちが道を切り開いてくれたおかげであると話し、同時に『スポーツの歴史=スポーツ界における女性進出の過程』が、そのまま社会の成熟度を表しているとの見解を示して、オリンピック種目の完全男女平等が実現したのも2016年のリオデジャネイロ五輪からであると付け加えました。

 ただし、競技を行う上では男女平等の体制が整ったものの、競技団体のトップや役員は未だに男性がほとんどであり、女性の考えを組織に取り入れていくことはまだまだ難しいのが現状であるとも指摘。
 2020年の東京五輪をチャンスとして今後は女性のトップや役員を増やし、その動きを男性も応援することで、スポーツ界における男女共同参画の次のステップに進めていきたいとのメッセージを投げかけました。

講話「スポーツ界におけるハラスメントの現状と防止策」

 今日、世間の注目を集めているスポーツ界におけるハラスメント。

 スポーツ社会学・スポーツジェンダー論を専門とする明治大学教授の高峰修氏の講話では、近年の具体例を交えつつスポーツ界でのハラスメントの特徴と構造を解説。
 指導者と競技者、先輩と後輩といったスポーツ界特有の上下関係における圧倒的な力の差や権力がハラスメントの温床となりやすい点や、男性から女性へのハラスメント以外に女性から男性、さらに同性間など、性別関係ではなく権力関係で発生する点が指摘されました。
 
一般社会ではハラスメントとして認識される行為がスポーツ界では「スポーツ界ではそういうもの」と一般社会を含めて広く誤った認識がされがちであるが、予防のためには指導者・競技者ら当事者が認識を改めるだけではなく、大学等の教育機関や競技団体が昨今のハラスメントの現状を真摯に受け止め積極的な予防策を講じること、社会全体がスポーツ界のハラスメントに対し監視の目を持つことが必要であると強調しました。

第3日目 11月14日(水)
パネルディスカッション「今、活躍する女性たち、大学を語る」

 パネルディスカッションでは、首都大学東京理事・お茶の水女子大学監事の吉武博通氏をコーディネーターに迎え、大学が現在置かれている環境や、経営面・人材育成面等における大学の課題についてお話しいただいた後、東京大学大学院工学系研究科の森村久美子氏、(有)モーハウス・茨城大学社会連携センターの光畑由佳氏、津田塾大学の八丁地園子氏の3氏より、大学での学びをどうキャリアへ活かすかについて伺いました。

 森村氏は、長い子育て期間を経て大学院で学び直し、博士課程修了後に工学系教員となり開発した国際化プログラムが全学展開されるなど、学生時代と社会人となってからそれぞれの勉学を生かし現在の活躍に至りました。
 この経験から「挑戦を始めるのに遅すぎることはない」と強調。同プログラムを通して、女性や外国人学生が活躍していくための場を提供したいと語りました。

 光畑氏は、育児にネガティブなイメージを抱く若い世代に「子育ては困難なことではない、希望をもって明るい未来を信じてもらいたい」との思いから、自身の子育て経験をきっかけとして起業・作成した授乳服や、同社で実践している子連れ勤務という働き方を、仕事と育児の両立モデル提示として多くの大学で学生に向け紹介し、同時に社会への積極的な発信を続けているとの活動を紹介しました。

 民間企業での役員経験を活かし大学経営にあたっている八丁地氏は、自身の経験から、社会人大学・大学院で学ぶ目的とメリットを「必要な知識を身に着ける」「実践で得た事柄の今一度の整理と新たな視点の追求」「職場の頭が空っぽになり会社でのストレスを忘れる」ことができることと指摘。
 社会人大学は「脳の筋トレジムのようなもの」であると表現しました。

 続いて行われた質疑応答では「女性と大学」の関係を超え、若手育成に重点を置いた大学の組織体制の在り方、女性にとどまらず若者や外国人などあらゆる人々が活躍できるダイバーシティ推進の必要性など、大学を取り巻く様々な課題について活発な議論が交わされました。

講話「高校・大学における性暴力への対応~被害者支援から予防まで~」

 島根大学保健管理センター教授として産婦人科医・臨床心理士の立場から性暴力被害者の支援に携わる河野美江氏による講話では、性暴力が被害者の身体面のみならず、心理面や社会生活・対人関係に至るまで長期にわたり深刻なダメージが残る恐れがあることを指摘。
 さらに、いわゆる「レイプ神話」という、レイプにまつわる数々の誤解(被害者側に原因がある、若い女性だけが被害に遭う、等)についての紹介がありました。
 
 また、被害者支援にあたっては、医療面や精神面、さらに法的支援など様々な角度からの対応が求められること、各地の支援センター等ではワンストップでこれらの支援を受けることができること、「なぜ逃げなかったのか」「気にしないで」といった家族や友人からの言葉がさらに被害者を傷つける「二次被害」(セカンドレイプ)になりかねなず、その加害者にならないよう気をつけなければならないことなどを述べました。
 社会や大学における性暴力に対する理解の浅さなどから、大学における性暴力の被害者支援や予防教育は現状ほとんど行われていないが、大学生の性暴力被害経験率は42.5%と決して低くなく、学生への予防教育ならびに学生相談機関における性暴力被害者に対する支援体制の確立が急務であるとして、講話を結びました。

ビブリオバトル「私の人生を変えた本」

 NWEC初の開催となったビブリオバトル。高校生・社会人各2名がバトラーとして参戦しました。

 制限時間5分の中で、バトラーの皆さんは緊張の面持ちながらも明るくプレゼン。続いて行われた3分間の質疑応答では、多くのオーディエンスとの活発なやりとりがありました。
 どのプレゼンの本を最も読みたくなったか?という視点からのオーディエンスの投票により、チャンプに決定したのは、高校生バトラー中兼さんによる『君たちはどう生きるか』(吉野源三郎著・マガジンハウス)。NWEC理事長より賞状と記念品が贈られました。
 
 オーディエンスからは「バトラーの本に対する熱い思いが伝わった」「とても楽しめた」「恒例行事としてほしい」等の声をいただき、好評のうちに幕を閉じました。

映画上映会「私は男女平等を憲法に書いた」

 映画上映会の2作品目は、1993年制作の「私は男女平等を憲法に書いた」。
 明治憲法下ではうたわれていなかった男女平等を、戦後わずか9日間で秘密裏に、各国の憲法を参考に
しながら膨大な草案を書き上げたのは弱冠22歳の女性、GHQ民政局職員のベアテ・シロタさん。
 彼女自身が草案執筆時を振り返りながら、約半世紀を経て日本の旧友に草案執筆を打ち明ける様子を追う、知られざるドキュメンタリーです。
 現代我々が当然のものとして享受している男女平等の、産みの苦しみを知る機会を得られる上映会となりました。

第4日目 11月15日(木)
映画上映会「時は夢を超えて~津田梅子が紡いだ絆~」

 津田塾大学名誉教授であり、2004年から2012年まで同大学長を務めた飯野正子氏による津田梅子の解説により始まった、アニバーサリーウイーク最後の映画上映会。
 「日本の女子教育と『アメリカ』」と題した解説では、津田塾大学の前身である女子英学塾の建学の精神、教育理念、教育法などへ影響を及ぼした『アメリカ』の当時の姿や、『アメリカ』を取り入れつつ一方では日本の伝統的な価値観や作法を保持する努力も欠かさなかったという梅子の教育への歩みを紹介し、作品への理解をより深めることができました。

 続いて、作品の上映が行われました。
 本作では、6歳でアメリカに留学した梅子が「日本人の姿をしたアメリカ人」として11年後に帰国した際
に見た祖国の女性の地位の低さへの絶望、女性の地位を高めなければと再留学を決意する梅子、帰国後の女子向け高等教育機関の創設に至るまでの梅子の道のり、梅子を公私にわたり支えた日米の仲間たち、そして梅子亡き後も多数の人材を輩出した津田塾大学卒業生の各方面での活躍が紹介されます。
 作中で語られた「学んだ知識を社会に還元したい」「人生を浪費せず世の中の役に立ちたい」という梅子の考えは、現代にも通じるものがあるのではないでしょうか。

第5日目 11月16日(金)
アーカイブ展示案内

 現在開催中の女性アーカイブセンター企画展示「鉄道と女性展 鉄道を動かし、社会を動かす」を、NWEC職員が案内しました。
 NWECのアーカイブに、より興味をお持ちいただくきっかけとなれば幸いです。

アニバーサリーウイークと食

 また期間中は、NWECレストランで限定ランチやお弁当の提供もありました。
 写真左は限定ランチ「若がえり!!宝石箱」。(株)ヌエックベストサポート提供プログラム「楽しく学ぶ食育セミナー」に合わせ、レストランと武蔵丘短期大学「むさたんkitchen部」、本セミナー講師を担当した「けんこうサポーターズわ。」の三者が協力して生まれたNWEC初のコラボランチです。食育セミナーのテーマであった「ロコモ対策」に合わせタンパク質をしっかり摂れるメニューです。
 写真右は同じく(株)ヌエックベストサポートによる提供プログラム「比企の歴史講座~畠山重忠と続日本の100名城のひとつ菅谷城跡~」や、アニバーサリーウイークに先がけて地元嵐山町で開催された「嵐山まつり」に合わせ作られたお弁当。古代米を使用し地元野菜を盛り込んだ、鎌倉時代の嵐山町に生きた重忠も食べたかもしれない?当時を再現した一品となりました。

その他(株)ヌエックベストサポート・NWECボランティアとも多くのプログラムを企画。 当日は来館者に以下のパンフレット(抜粋)をお配りし、多くの方々にご参加いただきました。

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