研修・イベント

研修

実施報告

令和2年度「アーカイブ保存修復研修」(基礎コース)

開催期間:令和2年11月18日(水)~19日(木) / 定員:基礎コース:40名 (ライブ配信)

開催場所:オンライン /


事業内容

国立女性教育会館では、女性の歴史を今に生かし、未来につないでいくために、女性に関わる原資料(女性アーカイブ)の保存と活用に取り組んでいます。
その活動の一環として、アーカイブの保存や整理について新しい情報をお求めの方や、これから業務にとりくむ方のために、平成21年度からアーカイブ関連の研修を実施しています。
今年度はアーカイブの作成や保存に関する講義・実践報告を学ぶ基礎コースをオンラインで開催します。

※新型コロナウィルス感染拡大防止のため、11月19日(木)午後~20日(金)午前に予定しておりました実技コースは中止し、基礎コースのみオンラインで実施します。

1.実施方法及び期日・期間

参加者と公開期間を限定したZoom及びYouTube(NWEC Channel)によるオンライン配信。
  Zoomによるライブ配信 期日 令和2年11月18日(水)~19日(木)
  YouTubeによるオンデマンド配信(期間中、参加者の都合に合わせていつでも視聴できます。)
   オンデマンド配信期間:令和2年11月24日(火)~12月7日(月)

※「YouTube」の場合、質問はできません。
※インターネットに接続できるパソコン環境(タブレット、モバイル端末も可。モバイル端末の場合はZoomアプリをインストールしてください)が必要です。また、通信料は御自身の負担となります。

2.対象及び定員

女性関連施設職員・図書館・文書館の実務担当者、地域女性史編纂関係者
 ライブ配信参加者 40名程度(最大100名まで)
 *オンデマンド配信のみの視聴者に定員はありません。

3.研修の流れ

4.日程・内容

11月18日(水)

・オリエンテーション(15:00-15:05)

・デジタルアーカイブ概論(15:05-16:35)
様々なデジタルアーカイブが構築され、現在発展過程にあります。基本的概念・構成と枠組みについて学び、今後の方向性を探ります。
 講師:天理大学人間学部総合教育研究センター 教授(図書館司書課程主任) 古賀 崇氏

11月19日(木)

・アーカイブ実践報告 1:お茶の水女子大学(13:15-13:45)
お茶の水女子大学の前身である東京女子師範学校は、わが国最初の女性のための高等教育機関として、明治8(1875)年に開校、現在にいたるまで、数多くの優れた女性教育者、研究者を輩出し、多岐にわたる分野で多くの卒業生が活躍しています。大学の歴史にまつわる資料、先駆的女性研究者のデジタルアーカイブの実践をご報告いただきます。
 講師:お茶の水女子大学図書・情報課 歴史資料担当 長嶋 健太郎氏

・アーカイブ実践報告 2:NPO法人フォトボイス・プロジェクト(13:50-14:20)
東日本大震災で被災した女性たちが、写真と「声(メッセージ)」を通して、多様な視点から被災経験を記録・発信する活動をサポートし、地域主体の復興をめざしています。2014年3月から国内外の展示会で発信してきた写真と声を、NWEC災害復興支援女性アーカイブで登録・公開しています。その実践をご報告いただきます。
 講師:フォトボイス・プロジェクト共同代表 湯前 知子氏

・アーカイブと著作権(14:35-16:05)
資料の複写・撮影・デジタルデータ公開等に関わる著作権について解説いただきます。
 講師:三村小松山縣法律事務所 澤田 将史氏

5.申込方法

(1)方法・期限

下記申込フォームより、11月4日(水)17:00までにお申込みください。
*オンデマンドのみの場合もお申込みは必要です。

(2)参加通知・キャンセル

申込フォーム記載の連絡先に、Eメールにてお知らせします。参加決定後にキャンセルされる場合は、必ず情報課までEメール又は電話にて御連絡ください。
Eメール:infodiv@nwec.jp
電話:0493-62-6195 平日9~17時

参加費

無料(通信料は御自身の負担となります。)

お問い合わせ

国立女性教育会館情報課
〒355−0292 埼玉県比企郡嵐山町菅谷728

電話 0493-62-6195
E-mail infodiv@nwec.jp

令和2年11月18日(水)~19日(木)の2日間ライブ配信、その後、11月24日(火)~12月7日(月)の2週間オンデマンド配信で、「アーカイブ保存修復研修(基礎コース)」を実施した。ライブ配信は24名、オンデマンド配信は122名のお申込みで、各プログラムほぼ同数の視聴がありました。

11月18日(水)

【デジタルアーカイブ概論】

まず、デジタルアーカイブをどう定義するか、日本・海外の認識を押さえ、本講義では図書館・文書館・博物館が共通してもつ資料の要素をアーカイブと捉え、それをデジタル化したものを「デジタルアーカイブ」と呼ぶこと、「デジタル化された資料」も「ボーン・デジタルの記録」も視野に入れることとされました。
2020年に正式版が一般公開されたジャパンサーチについて、そしてデジタルアーカイブに求められる要素の参考にできるモデルの一つとして、国立公文書館の『公文書館等におけるデジタルアーカイブ・システムの標準仕様書』から解説いただきました。
さらにボーン・デジタル記録のデジタルアーカイブの事例として、アメリカの#metoo Digital Media Collectionが、ウェブサイトに加えTwitterのアーカイブ(研究利用にアクセスを限定)にも取り組んでいることなど、デジタルアーカイブの基礎から海外の先進的な取り組みまで、幅広く講義いただきました。

講師:古賀 崇氏

11月19日(木)

【アーカイブ実践報告 1:お茶の水女子大学】

お茶の水女子大学の歴史、歴史資料館設立の経緯、収集する大学資史料の範囲、受入手順、整理記述、展示、お茶の水女子大学デジタルアーカイブズなど、実践と課題について詳しくお話しいただきました。

講師:長嶋 健太郎氏

【アーカイブ実践報告 2:NPO法人フォトボイス・プロジェクト】

フォトボイス・プロジェクトは、東日本大震災で被災した女性たちが、写真と「声(メッセージ)」を通して、多様な視点から被災経験を記録・発信する活動をサポートし、地域主体の復興をめざすNPO法人です。被災地でのグループ活動、展示会やワークショップ・報告会で発信、英語(一部フランス語)への翻訳、そしてNWEC災害復興支援女性アーカイブに掲載・発信していることについての意義についてお話しいただきました。

講師:湯前 知子氏

【アーカイブと著作権】

まず著作権法の基本構造として、著作権とはどのような権利か、著作物とは何かといった基本、映像に関する特殊なルール、自由に利用できる例外(権利制限)について教えていただきました。そして次にアーカイブと権利制限規定として、資料のデジタル化に使える権利制限規定、展示に関して、改正された著作権法の規定を中心にお話しいただきました。さらに著作権の保護期間が切れた著作物の利用について、複雑怪奇となっている保護期間をわかりやすく教えていただきました。そして最後に、新型コロナウイルス感染症の流行に伴う図書館の休館等により顕在化した、インターネットを通じた図書館資料へのアクセスに関する法改正の動向をお話しいただきました。

講師:澤田 将史氏

参加者アンケートから
ライブ配信参加者

・デジタルアーカイブの構築など、これからの時代に必要な知識を吸収することができる良い機会となりました。
・基礎コースということで、丁寧に説明いただけたので、初心者でも理解できました。また、質問によって、具体的な活用についてもイメージをもつことができて良かったです。

オンデマンド配信参加者

・アーカイブについての研修は初めてだったため、概論から事例報告、著作権の解説までを網羅した内容が大変勉強になりました。昨年までは対面研修だったため、出張が叶わず参加できずにおりました。
・デジタルアーカイブについても、著作権についても、業務上しっかりと把握しておかねばならず、非常に時宜にかなっていた。さらにはお茶の水女子大学歴史資料館やフォト・ボイスアーカイブにおける実践報告も組み合わされており、概論だけで終わらない研修内容も非常に充実していた。

研修・イベント