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コラム

「CSW63において報告した日本のステートメントと今後の課題」 田中由美子

田中由美子 国連女性の地位委員会日本代表、城西国際大学招聘教授

 2019年3月11~22日、ニューヨークの国連本部において、第63回国連女性の地位委員会(CSW63)の会合が開催された。この会合の事務局であるUN Womenによると、参加者は、国連加盟国政府及び国際機関から約2,000名(閣僚は86名)、市民団体から約5,000名だった。日本からは、首席代表、日本代表、外務省、内閣府、文部科学省、NWEC、厚生労働省、JICA、NGO、ユース代表等などで構成される政府代表団が派遣され、市民団体からは約70名の参加があった。

 CSW63の優先テーマは、「ジェンダー平等と女性・女の子のエンパワーメントのための社会保護システム、公共サービス、並びに持続可能なインフラストラクチャーへのアクセス」だった。また、レビューテーマは、「女性のエンパワーメントと持続可能な開発の関連性」であり、持続可能な開発目標(SDGs)との関連性での議論が行われた。

 一般討論における日本のステートメントでは、G20サミット、TICAD7の開催、SDGs首脳級会合に向けて次世代・女性のエンパワーメントを柱の1つとして掲げたSDGsアクションプラン2019、保育・介護の受け皿の拡大、教育の負担軽減、ひとり親家庭の支援、非正規雇用労働者の待遇改善、無償労働の貨幣評価、男性の家事労働や育児への参画、女性に対するあらゆる暴力の根絶への対策などを紹介した。さらに、国際協力分野では、女性にとって安全で快適な公共交通(インド)、災害復興における女性の生計復興支援(ネパール)、国民皆保険の普及に対する支援に言及した。最後に、3月には東京でWAW/W20を開催することに触れ、日本が国内外においてジェンダー平等と女性のエンパワーメントに努めていることを強調した。

 2020年は、北京行動綱領の採択から25周年にあたり、同年3月に予定されているCSW64では「北京プラス25」の協議が行われることになっている。さらに、6月にはフランス政府主催で、世界の市民団体を募った会合が開かれるということである。国連加盟国は、それぞれの成果をとりまとめ本年中に成果報告書を国連に提出することになっている。日本政府の報告書と並行して、市民の視点からの報告書も作成されれば、より包括的な成果と将来の課題が明確になり、グローバルにも発信できるのではないかと期待している。

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