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理事長挨拶

 朝のNHK連続テレビ小説を毎日楽しみに見ている方も多いのではないでしょうか。私もその一人です。現在放映中の「とと姉ちゃん」は、『暮しの手帖』の創始者である大橋鎮子さんの生涯を綴る話です。
 昭和23年に創刊された『暮しの手帖』は、広告を載せずに、費用はすべて読者の購読料だけでまかなっていました。そのようにして築いた中立的な立場での商品テストによって日本の戦後の復興を支えた様々な商品の品質向上に貢献し、数々の賞を受賞した立派な雑誌です。NWEC女性教育情報センターには、その第1号からのバックナンバーが所蔵されています。

 最近、『暮しの手帖』とNWECとの思いがけないつながりを発見するできごとがありました。酒井寛著『花森安治の仕事』(朝日新聞社1988年)という本を読んでいたときのことです。花森安治さんとは、大橋鎮子さんと一緒に『暮しの手帖』を創設した編集長です。なんと、その本の中に、NWECの初代館長である縫田曄子(ぬいたようこ)さんの名前が載っているではありませんか。
 昭和27年に、読者の投稿だけを集めた増刊号『山のあなたの空遠く』に掲載された縫田さんの投稿について次のような記述があります。

    「『私たち二人のささやかな出発です』と、自分たちの結婚の準備と教会での式の様子が、具体的に希望に満ちて
    書かれている。自分が持っていったものは、幼いころから使い慣れたタンス二つ、母の若いころの鏡台が一つ、
    学生時代からの勉強机と本棚三つ、女学校時代の裁縫の教材をほどいて母に教えられながら縫った銘仙のふとん、
    などと当時の結婚の情景を書いている。」

 NWECの初代館長も『暮しの手帖』の熱心な読者であり、力強い支援者でもあったのだと知りました。縫田さんは、1977年〜1982年まで、NWECの館長を務め、その後も市川房枝記念会理事長などを歴任し、一貫して女性の地位向上に情熱を注ぎ続ける大先輩です。NWECのアーカイブセンター前に配架しているファクトシート『縫田曄子のキャリア形成−「女性情報センター」と「男女共同参画社会」の形成を目指して−』に詳しい記録がありますので、是非ご覧ください。

 縫田館長がその開設に尽力された「NWEC女性教育情報センター」は、男女共同参画及び女性・家庭・家族に関する図書・雑誌等を所蔵する専門図書館です。今では、蔵書が13万冊にのぼるほどになりました。専門的な図書だけでなく、『暮しの手帖』をはじめ、『婦人公論』『栄養と料理』などの家庭・女性雑誌もそろえています。ご来館の際には、お気軽にお立ち寄りください。


 平成28年7月
 独立行政法人国立女性教育会館理事長
 内海房子

暮しの手帖03
「暮し手帖」第一号と第二号



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理事長挨拶(平成28年4月)

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